住職&坊守のおてらダイアリー

京都ご本山での研修会→門信徒会例会

昨日は京都に行き、ご本山にて行われた宗派仏教青年連盟・青年教化指導員研修会へ参加しました。私は連盟の指導講師という立場ですので、参加といってもスタッフとして企画・運営側です。さらに今回は、ご講師を呼んでワークショップなどを行う予定でしたが、ご講師が急遽体調不良でお越しいただけなくなり、なぜか私が1日目の3時間の研修を講師の代わりに担当することとなったのです。それが判明したのが研修会の前日のことでした。それから一夜漬けでワークショップの準備をし、研修会に臨みました。ピンチはチャンスと言いながらヒヤヒヤものでしたが、非常事態の中、スタッフの皆様をはじめ、事情を理解してくださった参加者皆様の、何とかみんなでいい研修会にしようという雰囲気が会場全体を包み込み、ぴったり3時間、非常に有意義な時を過ごすことができました。ただただ会場の皆様に感謝の気持ちでいっぱいでした。それから私が外の仕事を抱えてしまうことにより家の負担が増えてしまう家族にも感謝です。その研修会は1泊2日で、夜の懇親会も非常に大切な情報交換や新たな仲間づくりの場となりますので、懇親会まで参加させていただき、本日の朝早くに新幹線で静岡へ帰ってきました。

研修会・開会式前の様子

そして午後2時からと7時からは門信徒会例会です。お昼の座には82名、夜の座には21名、合計103名がご参拝くださいました。今月は「まこと」のひとかけらもない私に仏さまから差し向けられた「まこと」という石田慶和師のお言葉を味わいました。石田師は戦争体験から、終戦を契機としてそれまで信じていたものが崩れ去り、そこから親鸞聖人の教えに耳を傾けていかれたそうです。その中でも特に『歎異抄』の「煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界は、よろづのこと、みなもってそらごとたはごとまことあることなきに ただ念仏のみぞまことにておはします」というお言葉に特に胸を打たれたそうですが、この聖人のお言葉を受けて、石田師自らの言葉で述べられたのが今月の言葉ではないでしょうか。「まこと」とは「真実」でありますが、親鸞聖人は「真実は阿弥陀如来の御こころなり」と『一念多念文意』でお書きになっています。つまり私に差し向けられた「まこと」とは、まさにお念仏となって私に届いてくださっている阿弥陀さまの御心ということです。除くことのできない煩悩によって、自分中心にしか物事を見ることができない、「まことのひとかけらもない」私ですが、そんな私こそ見捨てることができないとすでに阿弥陀さまのお心は届いてくださっており、そのお姿が「南無阿弥陀仏」のお念仏の声なのです。暑い中、ようこそお参りくださいました。有り難うございました。

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PROFILE

住職 住職

学生時代から海外に興味を持ちアメリカやブラジルへ留学。大学卒業後に京都で仏教を学び、静岡へ戻る。現在は教覚寺の住職をつとめながら、週に1度ブラジル人学校で子ども達に日本語と英語を教えている。子どもや若者とお寺との接点をつくろうと、全国の仲間達と奔走中。

坊守 坊守

仏教の知識は全くないまま東京から嫁ぎ、とにかく奮闘中の2児の母。体を動かす事なら何でも好き。方向音痴で彷徨うのも苦ではないほど。まだまだ未熟者で頼りないですが、「大好きなお寺」と言ってもらえるように、みなさんの声を聞きながら日々励んでいきたいです。

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